離婚の基礎知識

離婚を考えるにあたり、決めなくてはならない事項が、たくさんあります。

そのためには、離婚についての知識を少しでも勉強することが大切になります。

ここでは、離婚の基礎知識を紹介します。ぜひ参考にしてください。

 

 

 

○離婚協議書
離婚協議書とは、協議離婚をするにあたり、離婚時又は、離婚後の約束事を、書面に書き留めたものをいいます。

内容としては、親権、養育費、財産分与、慰謝料、面会交流等があります。離婚後に争いになった時の証拠となります。

離婚協議書を作成するためには、専門的な知識が必要となります。内容に漏れが無いように作成することが、非常に重要です。

 

○公正証書
公正証書とは、前項の離婚協議書を基に、法務大臣に任命された公証人が作成する書類であり、高い証拠能力があります。

また、決められた養育費が支払われない場合、その公正証書に強制執行認諾約款が付されていれば、裁判を経ることなく、強制執行が可能になります。

日本では、離婚後の養育費の支払いが20%以下にとどまるとされています。

公正証書を作成しておけば、心理的にプレッシャーをかけ、養育費の支払いを履行させることができます。

約束を守ってもらうためには、公正証書の作成が非常に重要になります。

当事務所が離婚協議書を作成し、公証人との打ち合わせにより、公正証書を作成することができます。

 

○協議離婚
協議離婚とは、夫婦の話し合いによって離婚をすることです。

日本では約90%が協議離婚です。離婚届を提出すれば、離婚が成立してしまうので、細部まで漏れのない離婚協議書、公正証書の作成が非常に重要になります。

 

○調停離婚
夫婦の話し合いだけでは解決できない時や、そもそも、話し合いにすら応じてくれない場合に、家庭裁判所の力を借りて、離婚をする方法です。

家庭裁判所では、調停委員と裁判官が2人の間に入り、双方の意見を聞き、助言をしてくれます。

調停は、申し立てから約1か月後に始まり、その後1か月に1度のペースで行われます。

1回の時間も30分程度で、調停で解決するケースは、50%を下回るといわれています。

 

○裁判離婚
裁判離婚とは、協議、調停で解決できなかった場合に行うことができます。

離婚する夫婦の1%が裁判離婚です。

なお、離婚裁判は調停を経てからでなければすることができません。

また、裁判での離婚は、民法770条1項の1~5号のいずれかに該当しない限りできません。

 

○婚姻費用
婚姻費用とは、やむを得ない事情から、夫婦が別居に至った場合に、収入の多い方から、少ない方へ支払われる生活を維持するための費用です。

例えば、妻が子供を連れて夫と別居に至った場合、収入の少ない妻、子供に対して、夫は婚姻費用を支払わなければなりません。

夫には、妻、子供に対して、自己と同程度の生活水準まで、扶養する義務、「生活保持義務」があるのです。

このときに金額の目安になるのが、東京・大阪養育費研究会が公表した、婚姻費用算定表です。

別居の際には、夫婦間で、婚姻費用について合意して、別居合意書の作成をし、後の紛争を防止しましょう。

 

○親権
親権とは、未成年の子供の法律行為の代理権、同意権、子供の財産管理権等をいいます。

離婚をする場合には、親権をどちらが持つのか決めなければ、離婚をすることができません。

また、親権とは別に、監護権というものがあります。

監護権とは、子供と一緒に住み、教育したり、叱ったり、職業を許可したりする権利です。

通常、監護権は親権に含まれますが、夫婦で分けることもできます。

例としては、親権は父が持ち、監護権は母が持って、母が実際の子育てをするケースです。

ただし、親権と監護権をわける場合は、後々トラブルになるケースも多いので注意が必要です。

 

○養育費
養育費とは、子供を育てるために必要な費用のことです。

養育費には、教育費、生活費等が含まれます。

父母は親権、同居の有無にかかわらず、子供に対して、自己と同等の生活を保障する生活保持義務が有ります。

養育費は大切な子供の権利です。

「離婚が原因で学校に通わせることができない」とならないように、必ず、養育費の取り決めをして、公正証書にしておきましょう。

養育費の金額の目安になるのは、東京・大阪養育費研究会が公表した養育費算定表です。それぞれの収入、子供の年齢、子供の人数が考慮されます。

 

○財産分与
財産分与とは、婚姻中に夫婦で協力して築いた共有財産を、離婚するときに清算して分けることをいいます。

共有財産とは、婚姻中に取得した不動産、預貯金、保険、有価証券、車、借金等です。

婚姻前に取得した財産、相続で取得した財産は、特有財産といい財産分与の対象にはなりません。

また、財産分与の請求は離婚の時から2年以内に行使しなければなりません。

財産分与に関しても、離婚時に公正証書にしておく必要があるでしょう。

 

○年金分割
年金分割の制度ができる以前は、夫がサラリーマンで離婚する場合、夫は厚生年金と基礎年金を受け取り、妻は基礎年金しか受け取ることができませんでした。

しかし、平成19年4月1日以後に離婚した場合、両者の合意や裁判手続きにより、婚姻期間中の厚生年金を最大2分の1受け取ることができるようになりました。これを合意分割といいます。

また、平成20年5月1日以後、妻が専業主婦で国民年金3号被保険者の場合、妻単独の手続きで、自動的に婚姻期間中の厚生年金を2分の1受け取ることができるようになりました。これを3号分割といいます。

ただし、3号分割の場合でも、平成20年3月31日以前の婚姻期間中の厚生年金については、合意分割が必要になります。

合意分割、3号分割ともに離婚の日の翌日から2年になるので、離婚時の合意、手続きが重要になります。

 

○慰謝料
離婚の原因が不貞行為(浮気)、DV、悪意の遺棄(生活費を渡さない等)である場合、個別の有責行為について、精神的、肉体的苦痛の慰謝料が発生します。

慰謝料の額については、有責性の程度、婚姻期間、当事者の年齢、経済状態等が考慮されます。100万円以下~500万円程度であり、個別の事情によって変わります。

また、不貞行為があった場合、不貞行為の相手側にも慰謝料を請求することができます。

夫婦の結婚生活の平穏を侵害したことになるからです。

慰謝料の額については、様々な事情が考慮され、100万円~300万円の範囲内が多いです。

裁判を申し立てることもできますが、相手側に内容証明を出し、示談・合意をし、ご自身で解決することも可能です。

当事務所では、内容証明、示談・合意書の作成も承ります。

 

○面会交流
面会交流とは、離婚により親権や監護権がない親が、子供と会ったり、手紙、電話、メール等で交流することをいいます。

子供にとっては、両親が離婚して一緒に住んでいなくても、父親、母親には変わりありません。

離婚後の交流は子供の育成にとって非常に重要になります。

また、子供と離れて住む親御さんは、離婚後も子供に会いたいと思うでしょう。

そのためにも、離婚時には、面会交流について、具体的に取り決め、離婚協議書、公正証書にすることが必要になります。

 

○姓
結婚によって姓(名字)をかえた夫又は妻は、離婚により以前の姓に戻ります。

しかし、仕事や養育の都合上、結婚中の姓を名乗りたい、姓をかえたくない方もいると思います。

その場合には、離婚の日から3か月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を役所に提出することにより、婚姻中の姓を名乗ることができます。相手の承諾はいりません。

また、離婚により子供の姓は、当然には変わりません。

例えば、離婚により、旧姓に戻った妻と子供の姓を同姓にしたい場合は、家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申し立てる必要があります。

子供が15歳以上であると子供が、15歳未満であると親権者が申し立てます。

裁判所から許可をもらいましたら、役所で「子の入籍届」を提出する必要があります。

 

○児童扶養手当
児童扶養手当とは、父母が離婚して、一方の親だけに養育を受けている一人親家庭を助け、児童の福祉を向上することを目的として、市区町村から支給される手当です。

子供が18歳になった最初の3月31日まで支給されます。

所得制限や支給の要件があります。各自治体で問い合わせることができます。

 

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